長野まゆみ『ささみみささめ』

長野まゆみ『ささみみささめ』

掌編と呼ぶべき短い話の詰まった短編集。全25篇。
緩急織り交ぜ、『ああ、どうしよう』など長野まゆみにしてはライトで気楽な展開の物語もあった。
一部耽美的な話もあるけれど読みやすい方だろう。意味が取りにくい話というのはさほどなかった。
長野まゆみ作品の色は若干薄いけれど、読みやすくてわかりやすい話が多い印象。

主人公の独白という形で綴られる『行ってらっしゃい』は、こんなストレートな毒を吐くのかと新鮮。
『あなたにあげる』『ウチに来る?』など感動系もある。
『ありそうで、なさそうな』はオチにずっこける。
『もう、うんざりだ』、『スモモモモモ』もよい。

25篇もありそれぞれバラエティ豊かなので、気に入りの作品が見つかるだろう。
名久井直子の装丁も素晴らしい。

(読了日:14/3/31)

長野まゆみ『ささみみささめ』
出版社: 筑摩書房 (2013/10/10)

 

Pocket