セミナーレポート@星野リゾートビジネスセミナー②

セミナーレポート@星野リゾートビジネスセミナー②

星野リゾートビジネスセミナー:第2回 マーケティング
受講日程:2013.09.28   10:30-15:30

2コマ目の受講。

前回も出た人も4〜5人、全体はやはり20人弱。

今回から9月にOPENした東京事務所にて。

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講師はリゾナーレ八ヶ岳総支配人の加藤さん。

 

ターゲット設定

前回のセミナーでも出た内容だけれど、マーケティングの基本である

誰に何を提供するか決める→誰に何を提供しないかも決める

−リゾナーレ八ヶ岳のメインターゲットは末子が小学生以下のファミリー層。

ターゲットが魅力を感じ、楽しく過ごせる施設を作る

※「静かに過ごしたいカップル」「アクティブな若者団体」などには刺さらないかもしれないがOK

 

誰に「ターゲット」

何を「ベネフィット」

…ターゲットを分解し、ベネフィットごとにわかりやすく訴求する

 

価値創造

−旅という商品はリピート色が低い …1度来ればOK,同じ所に行くよりは新しいところを知りたい

◆  地域性を活かした「魅力」を作る

1.誰に何を提供するか決める

2.マーケットイン×プロダクトアウト

3.4Pに落としこむ

 

露出する際はターゲット・チャネル・価格を総合して考える。

露出(広告費)の必要性も検討

…たとえば、リゾート(ブライダル)運営で露出し続けることは必須

 

Concept Work

ビジネスは戦いである。

リゾート運営会社にも競合がいる。

それぞれのリゾートにも競合がいる。

Conceptは競合と戦うための肝

 

コンセプトワーク=ベネフィットの束

価値・魅力はたくさんある

(例:季節感、地元感、贅沢感、家で食べられない、これが噂の、思わず興奮)

→すべてを訴求すると何者かわからなくなる:それぞれが薄まる

優先順位を付けて一番伝えたいメッセージを絞り込んでいく

 

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≪事例≫リゾナーレ八ヶ岳

失敗したリゾート:多額の債権を抱えて破綻したリゾートをよみがえらせる「コンセプト」を自分たちで作る

【背景】

・  再生案件

・  大手企業グループが会員制ホテルとして1990年台に営業開始、景気悪化により低迷、預託金が払えなくなり民事再生

・  売上25億円/有利子負債140億円

・  八ヶ岳の雄大な山並みを一望できる高原リゾート、  イタリアの有名建築家によるデザイン、イタリア山岳歳を思う町並み

・  アクセスは新宿から2時間

・  新たな設備投資に多額の資金を投じられない

・  既存スタッフはモチベーションが著しく低く、改善意識も低い(報われないからやる気がなくなっている)

 

(改善)戦略立案のプロセス

・  自社の強み/弱みを把握する

・  競合の強み/弱みを把握する

・  市場のニーズを把握する

・  ターゲットを設定する

・  ターゲットのニーズに応える4Pを設定する

 

1.ターゲット調査

  •   誰と
  •   何をしに(旅行動機)

来るかを調べる(市場調査)

  • 国内旅行の動機1位は「温泉」(※星野リゾートには温泉がない)
  • 末子年齢が小学生以下の家族は温泉ではなく「家族サービス」が目的のトップ

需要はライフステージによって変わっていく…「大多数」のユーザーがよしとしているものを採用していいの?(無理をしてまでも)

    ↓

◇ターゲット:ファミリー層(末子4〜12歳)

  •   旅行地は関東近郊
  •  近い(東京から2時間で来れる)…八ヶ岳の強み

 

◇コンセプト:「親も子も楽しめるリゾート」「大人のためのFamily Resort」

…子供が遊んでいる間、親がくつろげる魅力やサービス

  • 親子が楽しめるリゾート作り
  • 季節の骨太魅力=風物詩に

2.コンセプト実現のステップを定める

(例)

・  基本方針としてのコンセプト作成

・  コンセプトからサービスを発想

・  ソフトから施設のスペックを作成

・  施設のスペックからハードの計画・施工

・  営業許認可

・  着工

【課題】

①   冬の稼働と単価が低い=冬季赤字

②   利益率が低い=運営コストが高い(労働集約型)

③   おとなに刺さる魅力が弱い

 

課題①:冬季赤字対策

SNOW RESORT RISONARE

− 家族全員が手ぶらでスキーを楽しめる

  • スキー用品一式全て無料
  • ウエア・小物関連も用意、レンタル用品やスキー場送迎バスの予約必要なし

−首都圏から2時間

  • 晴天率90%
  • ノーチェーンOK
  • 安全(スノボ禁止)

 

新コンセプト:デビューの聖地

「首都圏から一番近いスキーリゾート」

 

教科書:5way ポジショニング

Product:製品

Price:価格

Ease of access:アクセス

Value added service:サービス

Customer experience:経験価値

 

競合と同じ位:3

差別化できる:1

圧倒している:1

 

課題②労働集約型の改善

ひとりの従業員が複数の役割を兼務、個人のアイドルタイムを減らす

 

課題③おとなにとっての魅力が低い

「日本初のワインリゾート」

・  提携醸造家の作るワイン

・  食材

・  ぶどうトリートメント

・  ぶどうを使ったレストラン

 

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顧客を獲得し続けるために

◆自分たちができることは他社も簡単に真似ができる

◆個別の魅力は存在しない=全てはコモディティ化してしまう

 

コモディティ化の害

※コモディティとはなにか?

−価値に大差がないと思うから値段だけで決まってしまう商品

商品は真似される …差別化しにくくなる

→コンセプトが真似される …顧客の奪い合い

→コモディティになる …価格勝負になる

成長できなくなる

 

ではどうすべきか

Evoked set(想起集合)になる(入れてもらう)

…そもそも選択肢として思い浮かべられなければアウト

知らないものは買えない。知ってもらわないと買ってもらえない

※達成評価として、「星野リゾート」「リゾナーレ」「星のや」などの認知、利用意欲を調査

 

 どうすれば入れる?

認知を軸にした獲得のプロセス

コンセプト→魅力開発→広報PR→獲得→CS

 

認知される魅力とは

魅力は作れる

・  とにかくヴィジュアル(雲海テラス)…スチール1枚で伝わる

・  新しさ&ユニークさ

・  ネーミング

・  異質なものを組み合わせる

 

具体例)異質なものの掛け合わせにより新しくユニークな魅力を創りだし、ネーミングする

1枚のヴィジュアルに

春夏秋冬ごとに

  • 何をやるかスケジュール(実行日)を決める
  • 実行日に向け会議設定
  • visual,price,placeを決定

各魅力は目的ではない、あくまでツール。

「こんなステキな場所はどこがやっているのか」から入る

教科書:コトラーの「マーケティング思考法」ラテラルシンキング(水平思考)

 

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初回は内容・WS共に星野リゾートの事例を用いていたけれど、

今回は自分の仕事について、「ターゲット設定」と「コンセプトワーク」を実施。

改めて自分が捕まえなくてはいけない人をよく考えるきっかけになった。

 

いろいろな業界の人が参加しており、それぞれ違った課題やゴールがあってそれを知れたものとても有意義。

自分の業界だけではどこも限界。

これからは業界やジャンルを越えて、掛けあわせてマーケットを広げていく会社が勝つのかなあと思い、枠にとらわれないマインドを大切にしたい。

自分の業界のあたりまえが、他の業界では革新的な一歩かもしれない。

それが実現できたら双方ハッピー。

もっと視座を高く、広い視野で物を考えなくてはと改めて思った。

 

とても素晴らしいセミナーでした、連続して受けて更にそう思う。

星野社長に会えてちょっと嬉しいミーハー心も満たされました。

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