
セミナーレポート@星野リゾートビジネスセミナー⑥
星野リゾートビジネスセミナー:第6回 事業ドメインの変革
受講日程:2013.12.08 11:00-16:00
全6回の最終回。
これまでは”旅館業”に関連する話だったけれど、そこから発展し、旅館業を軸としながらどう事業領域を広げていくか、他の分野を攻めていくかという話。
ワークショップメインで座学的要素は薄い。もっとどんなプロセスで星野リゾートは実践しているのか詳しく知りたいと感じた。同じようにドメイン拡大している他業種を調べても面白いかもと思う。
時間ができたら作業したい。
結局ドメインの拡大といっても、過去多くの企業が失敗したように無闇な多角経営は本業を圧迫するだけ。
あくまで企業のミッション・ビジョンを達成するためにどうできるか、を考える必要がある。
ワークの中ではマーケティング、ポジショニング分析などこれまで学んだことを包括して活用するとよいアウトプットになると思う。
通しで受けている身としては大変理解が深まったが、今回のみしか受けていない人には説明不足に感じる部分があったかも。
ヒアリングしていないからわからないけれど。
今回の内容を踏まえて、やはりひとつの事業だけで会社を進めていくのはリスクヘッジの部分からも得策ではないと個人的に思う。
たぶん今の時代は小さなゴールだけを目指すのは難しい。ゴール自体が無くなったり、形が変わったりしてしまうから。モバイル、テクノロジーの業界にいると特にそう感じる。
そうなると理想のレイヤーをもう一段階上げなくてはいけない。
たとえば、「楽しい旅を提供する」から「人生を豊かにする」など。
そしてゴールに向かって進むために、金を生む事業を別に持っておくというのは、本当にやりたいことの安定のためにもよいのではないだろうか。
そして視野を広げるということも常に心がけていきたい。
===以下メモ===
ワークショップ①
AKBの事業ドメインの拡大について考察する
◆出た考え
・会いにいけるアイドル…飽和状態のアイドル業界での差別化を達成
→小劇場→TV→地域へ
・CDが売れない:音源としてのCDの価値を転換
・複数の事務所に所属させる
→各事務所が自分のアイドルを売り込んでくれる、ひとつではリーチ出来ない仕事が可能
・ 拠点を増やす
・ 卒業した後も活動
→卒業しないとできない仕事、AKBOBというブランディング
ドメインを拡大してもコンセプトはブレない
…「会いに行けるアイドル」
コンセプト
コンセプトとは、「誰に何を売るか」
例)ハウスのカレーはすべて女性がターゲットだが、ブランドごとにCMクリエイティブを変えている
近江の商人はビジネスのお手本
→三方良し:客、地域、自分たちすべて儲かる
ワークショップ② ニラカナイのドメイン拡大
課題:ニラカナイ西表島をどのように事業変革するべきか
【考え方の例 】
◆データから刈り取るターゲットを選定
例:飛行機の空席状況→那覇は半分、中部取れていない
→関東は捨ててここを取りに行く。
◆ 強みと弱みを整理する
◆ 有利・不利になる社会情勢をチェック
例:世界遺産登録、法規制/緩和、増税など
【コンセプト委員会】
・ 競合分析(誰?西表の場合は屋久島、知床、上高地…本当の競合はどこ?)
・ ポジショニング理論
・ 知覚の法則(認知不協和)
・ 顧客調査
・ 自社の強み
・ 分析確認:データを調べ尽くす
↓
方向性の決定
西表島は…リゾートホテルor西表島のリーダー
→ポジショニング理論としてはリーダーを取らなくてはいけない
大きなビジョンを掲げて本当の西表島の観光資源を導き出していく
“西表島エコツールズム”
骨太魅力・季節の魅力→PR・招致で認知、ブランドUP→獲得→CSup→ヤマネコ保護
“自分たちでできることをやろうと思った時点で突入できる領域は狭まる”
→別次元の展開をして地元のみなさんからご理解、ご協力をいただく
“イリオモテヤマネコが棲む島のジャングリリゾート”
★領域を拡大するのに大事なのは“画像”(キラーフォト)
−ドメイン拡大施策の例
” 台湾インバウンド戦略”
台湾の人口は首都圏と同規模かつ近い(飛行機で1時間以内)
→飛行機を飛ばしてもらう
→そのためにすべきことを考える
事業ドメインを拡大する中で、星野リゾートのミッションと事業を照らして考える
お弁当もごちそうさまでした。