東野圭吾『真夏の方程式』

東野圭吾『真夏の方程式』

湯川先生、大学を飛び出して海の綺麗な田舎町へ行きます。
電車で出会った少年、彼との交流も物語の軸の1つ。
算数が数学と名を変えてからテストの点数降下の一途、
理科も全然だめだった私には耳の痛い話もあり。
説教されました。

でも先生が端々で伝えていた、
わからないことを言い訳に考えることをやめるのは、すごくもったいないし、愚かしいなと心に響いた。
反省します。

ミステリの筋としては、湯川先生、不審死と遭遇。
先生、すぐに結論まで見切っちゃいます。

私は、先生何考えてるの、と思いながら読み進める。
東京では草薙刑事と内海刑事が先生とは別の方向から事件の核心へ迫っていきます。
推理力のない私も、30ページ先くらいはぼんやり予想できて、
割と順調に核心へ。

ああ、やっぱりこうなるのね。
と思い、どんでん返し。
いや、この返しも予想できてたよ!
…と思ったら、待ってました。

オチは、帯で半分ネタバレ。
そしてミスリード。

心の中にどす黒いものがじわじわ広がっていく、そんな不快感。
なんだかこの犯人(という表現の適切さは置いておいて)は、
東野氏の小説はほぼすべて読んでいますが、
氏がこれまで書いたどの犯人よりもむごい気がする。

殺人犯だろうがさ。
自分のケツは持てよ、と思うのだよ。

誰が犯人なんだろう。
ああ、これを書いていて、
草薙刑事が
「容疑者と受け取っていいのか?」
と尋ねたとき、先生が
「どういう言葉を使うかは君の自由だ」
と言った意味がわかった。

これは本を閉じた私への言葉でもあるんだ。

(読了日:11/6/8)

 

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